[68] 6月8日  杉浦隆(フルート)&神谷知佐子(ハープ)   ドリーム・コンサート(美濃加茂文化会館)

          フルートハープが奏でる 豪華 優雅な ひととき

 

 杉浦 隆  (フルート)

 ヤマハ音楽院修了。

 現在、ヤマハ音楽院、ヤマハPMS等

 で、 後進を指導。 フランス近代のクラ

 シックをライフワークとしながら、ジャン

 ルに捕らわれず、クロスオーヴァーな

                                          音楽を、また、他ジャンルとのコラボレ

                                          ーションを展開している。

杉浦さんのフルートを聴くのは、今回で2回目です。期待のもてるコンサートです。  

                                               ★前回のコンサートのようす

  神谷 知佐子  (ハープ)

  母の手解きで8歳よりハープを始める。名古屋市立菊里高等学校音楽科を経て、2003年愛知県立芸術大

  学音楽学部器楽科卒業。 ソロ、デュオ、室内楽、オーケストラ等で活動。2002年愛知県立芸術大学定期

  演奏会、2003年卒業演奏会に出演。第3回CHAM室内楽作曲作品演奏会にて、室内楽曲、及びハープ独

  奏曲を初演。2003年ソロ・リサイタルを行う。 2004年1月、名古屋フィルハーモニー交響楽団特別演奏会 

  「コンチェルトの夕べ」に出演。中村由美子、山崎祐介の各氏に師事。シャンタル・マチュー、カトリーヌ・

  ミッシェル、マリー=クレール・ジャメ、セバスチャン・リップマンの各氏にレッスンを受ける。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

曲間にハープの説明   弦は、47本。 7本のペタルは、半音を作り出す。ペタルを上げると♯、下げると♭。

           グリッズサンドとかハーモニックスなどの演奏技法があって、私には、神業としか思えない。

 

グランドハープ

美しいフォルムと音色は、楽器の女王と呼ばれる (曲線は女性に見立てられ、輝きは高貴に見える) ぐらい魅力的と言われています。

ソロ楽器として使われたり、フルートとの合奏など活躍の場は広いのですが、楽器のサイズや価格のせいか演奏をする人は他の楽器

に比べても少ないと思います。現在のペダルが7本の状態になったのは、18世紀後半から19世紀前半で、それ以前のペダルハープ

には、ペダルの数が2本とかのものもあったようです。現在でも、少しづつ違った仕様のものがあり、弦の数やサイズも若干の違いがあ

ります。標準的な弦数は47弦7オクターブという音域をもっています。46弦のペダルハープの場合には、最低音がなくなります。また、

アンティークなどを見る限りでは、37弦、41弦、43弦などもあります。1920年頃には、現在と同じような46弦のものが多く出回りだして

いたようで、現在まで落ち着いているところを見るとこれ以上の弦は必要ないということかもしれません。いづれにしても、100年ほどの

歴史しかない新しい楽器ですから、今後どのように変化するかはわかりません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【アンサンブル】 愛の喜び(マルチーニ)    

             ハープのアルペジオにのせて フルートの旋律が、軽やかに揺れる。

                                                   愛は、はかない物・・・      

            愛の悲しみ(クライスラー)                     

             ヴァイオリニストクライスラーが、ウイーンの古舞曲を元に自分が、弾くにふさわしいよう

            にアレンジして作曲したものである。喜びがあるから悲しみがある、悲しみの中には、喜

            びの回想がある。ただ悲しみで終わるのではなく次の喜びへとつないでいる曲である。

 

            ♪ナイチンゲール(ドンジョン)

                           鳥の鳴き声、羽ばたきを巧に表現。森の中を自在に飛び交う。高音のフルートに対し、

            ハーブは、森に深みを出している。

 

            ♪カジルダ・ファンタジー(ドップラー&ザマラ)

             ハープの指の動きは、唸るほど早い。早送りのビデオを見ているようだ。喧騒に、時に

             は、雄大に、私の身体は、怪しくあやつられる。

 

            ♪シシリエンヌ(フォーレ)

             フルートの曲と言えば、これ。シシリア地方のふんわりとした空気が、漂い入り込む。

              

 

 

 

 

 

 

 

          ♪summer(久石譲)   ♪夏の思いで(中田喜直)  ♪愛燦々(小椋桂)

     よく知られた名曲。フルートとハープが絡み合い、持ち味を発揮。思わず歌詞を口ずさむ。

 

 

 

 

 

 

 

 

                【ハープ独奏】   塔の中の王妃(フォーレ)

フランスの詩人、エルネーヌの詩の雰囲気を曲にしたもの。散文詩を聞いているような曲である。静かな湖の

辺にたたずみ聞こえてくる風の音、優しい波の音。光の濃淡が目を奪う。

 

 

 

 

 

 

 

ハープ演奏を身近に聴けて満足なコンサートである。音色は、ピアノの音に似ているけれど どこか優しい。

軽やかで滑らかのイメージしかなかったハープは、実は、男らしい?いや、女性の力強さを感じる楽器だった。

 

アンコール曲 「♪千の風になって

  外は、雨が、降り出してきて 雷光が、時折瞬いている。この曲にふさわしいシュチュエーションとなった。

        フルートとハープが、それぞれ風の音を擬音で奏でるところから演奏は、始まる。

   

              死者の思いを綴った曲。いわゆる、究極のラブソングである。

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              ー 私は、優しい風にのって コンサート会場を後にした ー

 

 

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